留学&キャリアとしての留学カウンセラー

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アメリカ学部学生100万人留学(海外送り出し)計画

本年1月福田首相が発表した「留学生受け入れ30万人計画」は記憶に新しい。
2020年までに日本への留学生を現在の約13万人から30万人にしようという計画だ。日本の国際化だけでなく、少子化が進む将来、海外から労働力としての人材を獲得していくためにも、政府として優秀な留学生を増やしたいのだろう。

しかしアメリカはもっと違う観点から、受け入れではなく自国の学生100万人の送り出しを検討している。それが「ポール・サイモン法案」である。

東京大学の船守さんのレポートに詳しいが、以下が彼女のレポートからの抜粋である。

・2016/17年度までに自国の大学学部生を年間100万人(=米国学部生一学年にあたる半数の数字)海外留学させるようにする

なぜ100万人を留学させることが必要か?
・グローバル化と経済競争力
・国家安全保障
・アメリカのリーダーシップ
・留学の教育的価値
・国際コミュニティへの積極的な参加

この法案は、昨年上院議会に提出されたが、うまく通過せず、現在修正を入れながら、再提出されようとしているようだ。(詳しくは、上記ポールサイモン法案のリンク先のNAFSAのページを読んでください)

アメリカは世界第一の留学生受け入れ大国である。ただ、よく言われるとおり、アメリカ人の多くは世界情勢に疎い。大国アメリカの100万人の学生が毎年海外留学したら、確かにアメリカのみならず、世界も変わっていくだろう。

翻って日本はどうなのか?東洋の小さな島国で、ほぼ同一人種のみの社会の日本だからこそ、受け入ればかりではなく、学生の送り出しにも、アメリカと同様に国策として国が積極的にかかわるべきだろう。

夢作りサポートの仕事

私の知人でもあるEducation New ZealandのStuart Boag氏が、今週のYour Worldの中で素晴らしいことを書いている。

アメリカ次期大統領にオバマ氏が決まったことを受けて、「夢はかなう」「世界は変えられる」として、私たち留学に関連する会社や受け入れの学校は、「単なるサービス業に従事するもの」ではなく「夢を作るもの(=夢の実現をサポートするもの)」であると主張し、オバマ氏の件は、そのことを思い出させてくれた述べている。

ゲートウェイの事件以来、「留学エージェント不要論」のような論調も見受けられるが、より多くの人の留学の実現をサポートすることで、より多くの人に世界ともっと繋がってもらい、そしてその方たちの夢の実現のきっかけを作る私たちの仕事の社会的な価値を再認識していきたいと思う。

−−−−−−−以下Stuart Boag氏の記事−−−−−−−−−−−−−

"This month, the whole world watched as the power of democracy was exercised in the United States. The election of Barak Obama reminds us that dreams can come true, that people power can make a difference, and that reaching out and embracing the world of change and diversity can touch us all - from those of us at home all the way to those heading for the White House!

It's a nice reminder that international educators are not just service providers – they are 'dream machines' as well. Every student who sets out across the seas in search of furthering their own education is stepping out into a wide world that will open their eyes, mobilise their minds, and fill their hearts with inspiration that in their own way they can better themselves, and through that better the world that we all share.

This truth can give us all confidence that even in times of economic uncertainty, the role of international educators is real, enduring and ongoing. Our industry can meet the aspirations of those ever growing numbers of students both young and not so young, who have a 'yearning for learning' and the ambition to reach beyond what is immediately available and enter that wider world to stretch their knowledge, experience and understanding. Not every student's journey will end in the White House, but the international education experience they have will take them many steps along the road to a better future.

It's not every industry that can say it is a major contributor to the global society – and it's great to be part of one that is!"

アメリカの留学生統計

毎年この時期にアメリカの機関IIEが"Open Doors"という留学生統計を発表する。
07/08版の統計が本日発表されたので紹介したい。

アメリカの留学生総数:582,984人(対昨7%増)
アメリカの留学生数は9/11の2年後から3年間だけ減少したが、基本的にそれ以外の年はずっと右肩上がりになっている。

国別
1 India 94,563(12.8%増)
2 Chine 81,127(19.8%)
3 Korea 69,124(10.8%)
4 Japan 33,974(△3.7%)
5 Canada 29,051(2.7%)
5位のカナダを除いて、順位は変わらず。ただ昨年のように上位3位は数字が増加しているが、4位の日本はここ数年数が減少している。

IEP統計(英語留学生数): 25,856(4.6%増)

留学生が多い州
1 California
2 New York
3 Texas

留学生が多い大学
1 University of Southern California
2 New York University
3 Clumbia University

学部や大学新卒業後1年間働けると言う制度Optional Practical Training (OPT)の利用者が昨年度より29.4%も増えて56,766人になったというのは興味深い。

上位3カ国は二桁の伸び率になっているのに、留学生数上位国の中で、日本だけ数が減少してしまっているのが非常に残念だ。この減少傾向にストップをかけるように、頑張っていきたい。

若者の海外離れは本当に起きているのか?

20代のの若者の海外渡航者数が減っていると言う統計はあるようだが、確かに18歳人口が減ったり、景気や物価に左右される面もある。私たちは仕事を通じてなんとなく最近の若者は以前より元気がないと言う実感はあるが、それは正しいのか?

そんな問いに、答えてくれそうな統計が先日発表された。それは帝京大学経済学部観光経営学科の石井昭夫ゼミが行った、海外旅行に関する意識調査である。(有効回答数は1055件で、男女比は男性72.6%、女性24.0%)

それによると
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大学生の間に海外旅行をする予定や希望では、是非したいが39.4%、出来ればしたいが35.7%と2回答をあわせて75.1%が海外旅行の意欲を示している。あまり興味がないは9.3%、する気はないが8.7%となり、若者が海外旅行をしたくない、とはいえなさそうだ。また、「若者の間に海外旅行熱が減退したといわれること」についても質問をしており、そう思うの回答は34.3%で、そうは思わないが50.5%となり、業界側の意見とのズレがみられる。自由回答でも忙しい、金がない、英語が出来ない、海外に行くのにビビッている、燃油サーチャージが高いなどの回答がある一方、学生のうちに行くことで勉強になるというコメントもあった。
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となっている。

私は「あまり興味がないは9.3%、する気はないが8.7%」で18%もの若者が海外に行く気持ちが薄いこと自体がすでに、???であるし、嘆かわしいことだと感じる。

「日本は島国だし世界は広いよ。21世紀を生き抜いていくためには、世界視野で物事を考えて行動できないと駄目なんだよ。」と言いたい。最近身近に起きている、食品、原油、環境、金融の問題だけ見ても、分かるんじゃないの?

今でこの状態だから、今後10年先は、「海外に興味ないよ」なんて、この資源の無い他国に全てを依存している日本で言ってられないのは明らかなのに、なぜ時間がある学生時代に海外に行っておかないのか?

親に出世払いで借金してでも、貧乏旅行でもいいので海外に行くべしと言いたい。


増え続ける中国人留学生

Chine Dailyによると、2008年に海外の大学に入学している中国人は、約20万人で、昨年の144500人から大幅に増加した。

留学生全体を見ると、この1年で30%も増えたとする専門家もいるようだ。

この新聞社がいうには現在中国の大学卒業者の1/5は就職が無いとのことで、この就職難も、留学増加の要因になっているのではないかと分析している。

ここ数年、凄いピッチで大きくなっている、国際教育機関であるオーストラリアのNavitasやイギリスのINTOなども、メインのターゲットは中国人であると言うのもうなずける。

ウォンの急落で経済的に相当厳しくなっている韓国を尻目に、まだまだ中国は留学生供給大国でい続けるようだ。

日産自動車の留学生採用

前回紹介したJAOSのセミナーでの日産自動車株式会社 IPプロモーション部部長 曽根公毅氏のお話を紹介したい。

●ゴーン氏就任でこんなに変わった
まず一番驚いたのは、日産ではゴーン氏がCEOに就任する1998年迄は、ハーバード卒だろうがスタンフォード卒であろうが、高卒扱いであったと言うことである。理由は当時の文科省が認めた大学で無いからということ。

この仕事をやっていると、たまに「海外の大学を卒業しても日本の企業は大卒扱いしてくれないのか?」という質問を受けるが、まさか日産のような日本を代表する企業まで、ほんの10年前までこんな状態だとは正直思っても見なかった。

98年までの日産の役員構成は、全員が日本人男性で47%が東大卒、ゴーン就任後は23%が外国人、女性役員も入り、東大は6%で平均年齢も6歳若くなっている。

●海外大生の採用状況
現在の大学大学院卒の国内従業員1万人のうち、159名が海外の大学卒でうち2000年以降の入社が155名だそうだ。

ただマーケティング&セールス部門の採用面接記録を見ると、約50%の新卒が高校、大学で何らかの形の留学をしているとのことだ。

●ダイバーシティを進めるために留学生は必要
日産は「色々な価値観を持つ人の意見がぶつかり合うことにより大きな価値を創造」と言う考えに基づき、採用に留学経験者枠を設けているとのこと。

今後企業がどんどん国際化する中で、留学生の採用が色んな企業でもっともっと盛んになっていくと思う。

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Appendix

留学仕事人

留学仕事人

留学プロデューサーとも呼ばれる。

「こうすればなれる留学カウンセラー」(リーダーズノート社刊)の著者

留学業界20年以上。世界の学校500校以上を視察。海外の業界紙や国際会議で日本の留学事情を発信している留学仕事人。日本だけでなく海外の留学業界事情にも精通。

何故か音楽も都市もソウル好き。往年のソウルダンサー。最近はサイクリングがマイブーム。愛車はコペン。

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