留学&キャリアとしての留学カウンセラー

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留学での「学び、体験、成果」の「可視化、評価、管理」の重要性

先週、朝日ネット主催のmanabaセミナー「ポートフォリオ・LMSの先端事例研究」に参加した。

このセミナーに出たのは、もちろん私が現在関わっている海外トップ大学・大学院留学準備校のアゴスの横山代表が慶応大学大学院の石倉教授とパネルディスカッションに出たこともあるのだが、メインの目的は留学成果をどう評価し、可視化して管理していくかということに非常に興味を持っているからだ。

留学をより有意義にするためには、目標設定等も含めた留学前の準備、留学中の行動管理、帰国後の振り返りと今後の行動への落とし込みなどが必要だ。
それを考えた時に、今回のセミナーを主催した朝日ネットが開発して国内外の大学や企業が利用している、このmanabaというLMS(学習管理システム)機能を持つeポートフォリオというものに留学経験を可視化して管理することへのポテンシャルを感じている。

今回のセミナーの一つのセッションで明治大学の芦沢さんがアメリカの大学における学生の国際体験プログラム評価の研究や動きなどもお話しいただいた。
それによると既にアメリカある機関では学習成果の評価フォーマットをオンライン・ポートフォリオとして発展させているとのことだ。

いつまでも留学エージェントのビジネスモデルが単なる学校紹介、手続き代行、現地での緊急時サポートでは、あまりにも進歩がなさすぎると危機感を感じている。

今後、留学エージェントもこのmanabaのようなシステムを導入し、留学で体験し学べる一連の学習サイクル可視化できる、このようなプラットフォームをクライアントに提供し、それを帰国後の就職活動や、その後の人生設計に役立つようなアドバイスなどに生かすサービスを行っていくべきだと思っている。




アメリカの留学業界最新トピック

今月アメリカのHustonで行われたNAFSAの会議でも大きな話題になっているテーマが2つあった。

■1つは留学エージェントの利用の問題
米国の大学の多くは、まだ留学エージェントを利用しての留学生リクルートを容認していない。英国やオーストラリアなどが積極的に留学エージェントを利用しているのとは対照的だ。

留学生リクルートの頭数に応じてコミッションを払うということで、本来学生に合う学校ではなく、コミッションが多い大学をエージェントが恣意的に紹介するようになってしまうという懸案があるからだ。

実際、米国内の進路アドバイザー(カウンセラー)が大学からコミッションをもらうのは違法になっている。

NACACという大学へ進路指導カウンセラーの団体が、この問題について長く懸案を表明して、ここ最近はグレーになっているこの問題を解決しようと、様々な機関と連携をは明かり話し合いを進めている。

■2つ目は大学付属英語コースの認定について
2010年に正式に留学生を受け入れることが可能な英語教育機関になるためには、国が指定した「認定」を受けなくてはならないという、法律ができた。( Accreditation of English Language Training Programs Act
多くの民間の英語学校は既にこの認定を受けていたが、大学が直接その大学のキャンパス内で運営する英語コースは、その大学自体が大学認定機関に認定されているので、特に英語学校の認定を受けなくてもいいという解釈で、この英語学校用の認定を受けていない。

ただ最近になってそれは法律的におかしいのではないかという解釈が出てきて、アメリカの英語学校業界(IEP業界)の一部を震撼させている。

というのも、もし本当に英語学校用の認定が必要となると、その作業には1年以上の時間がかかり、現在英語留学生を受け入れている多くの大学が、その期間留学生の受け入れが不可能になるからだ。

以上、2つの問題とも大きな論争になっているが、まだどのようになるかの結論は出ていない。

この問題は単にアメリカ国内の業界だけの問題でなく、アメリカ留学を取り扱う留学エージェントや、留学を希望する学生にも影響がある問題なので、そのあたりのステークホルダーのことも考慮した、納得性のある解決をしてほしいものである。










海外留学の真価が問われる時代

最近、驚いたことに外務省のホームページに「海外留学総合案内」のページができた。

大きくは「留学情報」と「グローバル人材育成」のセクションに分かれていて、それぞれ以下の情報がある。

「留学情報」セクション: 奨学金情報、手続き情報、イベント情報、留学体験者の声

「グローバル人材育成」セクション: 政府の取り組みや各階の取り組みの情報

サイトは>>>

このところ文部科学省や経済産業省も日本人の海外留学を大いに奨励している。

ご存知のとおり日本のお役所は縦割りで、留学のように国内外や学生から社会人、旅行や消費者問題など幅広い問題を内包するテーマに関しては、なかなか政府として足並みを揃えた対応ができていなかった。

それが変わったきっかけになったのがH22年6月に管内閣で閣議決定された「日本の新成長戦略」だ。

このブログでも当時紹介したが、ここには2020年までに以前からあったインバウンド(海外から日本への)の留学生30万人計画とともに、アウトバウンド(日本人の海外留学など)も30万人にするということが明記されている。

この流れの中で各省庁が日本人留学生を増やすべくさまざまな取り組みをしだしている。

文科省は特に熱心で高校留学や大学生の短期や長期の留学の助成金や奨学金の予算額を相当上澄みしている。またショートビジットという3か月未満の大学生の留学にも助成金を出している。

今回の外務省のサイトも、この多いな流れを受けてのものだと思う。

25年以上前から留学促進を仕事やライフワークにしてきた自分にとっては、この追い風は素晴らしいものだと思うが、是非一時的なトレンドで終わらせないように、実際の留学をサポートする機関や現場の留学カウンセラーが、留学をする人たちが本当に成長できるよう、しっかりとしたオリエンテーションやプログラムを実施していくことが重要だと思う。

その意味では、これからが業界の真価が問われる。しっかりその自覚を持って日本のグローバル人材育成の大きな原動力になって行きたい。


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「留学1000人に年100万円」GiFT留学基金の記事

6月1日付の読売新聞朝刊の1面に「留学1000人に年100万円」という非常にキャッチ―な見出しが出た。



記事は文科省のなどの働き掛けで昨年ぐらいから動いている「GiFTプログラム」について書かれたものだ。

このプログラムは日本人の留学促進のために、企業などから200億円の基金を集め、1人年間100万円程度の奨学金を原則4〜6年間支給しようというもの。運営は留学支援機関を一般社団法人として作り行う。

ビジョンとして「10年間で10000人超の国際競争力を持ち世界で活躍する人材を輩出する。」ことがうたわれている。

実はこのプロジェクトの構想段階から何人かの私の知人が関与していた。その当時から素晴らしい取り組みだなと思っていたが、こうやって本当に実現がまじかになり、報道が出るととても嬉しい。

丁度、時を同じくして先日東京都の職員の方から、先日私も日本認定留学カウンセラー協会(JACSAC)幹事長として協力した、東京都教育委員会が行う「次世代リーダー育成道場」の事業
の応募状況について、プレスリリースを行ったと連絡を受けた。150人の募集に600人以上の応募があったとのこと、本当に若い人たちが世界に打って出ようという気概が感じられ嬉しく思った。

このように数年前とは打って変わって、国や自治体や企業がグローバル人材の必要性を大いに訴えている。
そして当然その流れの中で日本人の留学を促進する動きが大きくなり、その動きにリンクする形で実際留学が増えている。

留学業界に25年以上いて、日本人の留学生を1人でも多くしたいと日々考えている私にとってはとてもうれしい状況だ。ただ、だからこそ今後は留学という体験の本当の真価が問われる時代になるし、この動きが一過性のブームにならないよう、尽力していきたいと思う。



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留学仕事人

留学仕事人

留学プロデューサーとも呼ばれる。

「こうすればなれる留学カウンセラー」(リーダーズノート社刊)の著者

留学業界20年以上。世界の学校500校以上を視察。海外の業界紙や国際会議で日本の留学事情を発信している留学仕事人。日本だけでなく海外の留学業界事情にも精通。

何故か音楽も都市もソウル好き。往年のソウルダンサー。最近はサイクリングがマイブーム。愛車はコペン。

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